本研究では、屋外視覚データからの有用情報抽出と利用の基礎確立をめざしている。本年度は3年度にわたる研究の初年度であり、研究の立ち上げと展開をはかり方向性を確立した。対象シーンは人工物として主に船舶等動きのあるものを想定したいるが、これについて船舶の動きベクトルを求めるため、従来等明るさ仮定と滑らか仮定を用いているところ、後者にかえて近傍の動きベクトルの一定性を仮定する手法を開発し具体的なプログラムを作り安定に動くことを確認した。そのほか屋外自然物等を想定しているが、植生を対象として色彩画像を解析し従来のプラスチック等に適用されていた2色性反射モデルが木の葉にも適用できる可能性が示唆された。また、植生のステレオ画像から得た視差マップにラベリングアルゴリズムを適用し複数の植物があるシーンについて、領域分けできる結果を得た。
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