研究概要 |
1.GAを用いた曲線・曲面の最適セグメーションの研究 平面曲線の形状要素の抽出に適した,データあてはめの方法を研究した.特に,複雑な形状についてセグメンテーションとスムージングを同時に行う手法を開発した。またこの手法を,グラフィックデザイナー作品解析に用いて,デザイナーの意図(特徴)を抽出する研究を行った. 2.自然造形物の曲線・曲面構造の分析に関する研究 リバースエンジニアリング技術において曲線・曲面を創成するためには,まずその曲線・曲面構造を表す"多面体"が必要であることが明らかとなり,本年度はこの研究に取り組んだ.その研究成果の一部は論文として既にまとめあがり,現在デザイン学会に投稿中である.また曲線の印象などを分析する手法として多変量解析などがある.これらの手法をまとめ,解析プログラムを独自にカスタマイズする必要もあり,「コンセプトデザイニング」を執筆するとともに,それに付属する解析ソフトも作成した.これは今後,曲線の印象の分析などに用いる予定である. 3.非接触計測機を用いた3次元計上計測と,それに基づく3次元形状モデリングに関する研究 自然造形物の形状要素を抽出するために,ヒトや動物の形状計測を行った.入力装置として光学式の非接触形状計測装置を用い,形状とテクスチャを同時に計測した.特に和歌山大学に保存されている日本狼の剥製は世界で5体しか現存しておらず,非常に貴重である.それを3次元ディジタルデータとして保存し,インターネットで公開する電子仮想博物館を構築した.
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