研究概要 |
1.認知幾何の拡張とプリミティブへの応用について 一般的に用いられている全てのプリミティブや特殊な面の成り立ちをしている多面体について,面構造分析を行った.その結果抽出された多面体を視覚言語として体系化した. 2.視覚言語を用いた曲線の自動フェアリングシステムについて リバースエンジニアリングのための曲線の自動フェアリングシステムを提案した.このシステムは,曲面の測定とキーラインの抽出,曲線あてはめ,曲率単調曲線への分割,曲線の性質の分析,視覚言語への置き換え,キーラインの再構成,により構成されている. 3.自然造形物と工芸品における曲線を広く採取するとともに,それらを分析し,どのような性質であるのかを明らかにした.また,工業製品における曲線の性質と比較し,どのような特徴があるのかを明らかにした.その結果,自然造形物と工芸品における曲線は,我々が体系化した曲線群の中の「発散型」と「定速型」が大半であることが分かった.また,自然造形物では,工業製品における曲線に頻繁に用いられている「収束型」はほとんど存在しないことが明らかとなった.本研究の成果は,デザイン学会論文誌に投稿,査読中である. 4.実数遺伝子を用いた遺伝的アルゴリズムを開発した.また,それをスプラインを用いたデータあてはめへ応用し,節点を自動的に決定することに成功した.この成果は,ラスベガス(米国)で開催された国際会議IASTED Int.Conf.on Computer Graphics and Imaging 2000で発表され,注目を集めた.
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