研究概要 |
本年度では,画像の感性検索,ブラウジング検索,ビデオの類似検索,検索の高速化などについて研究し,以下のような成果が得られた. 1.画像の感性検索 サンプル画像の印象値に基づいて他の画像の印象値を混合密度回帰を用いて推測する手法を提案した.また画像と印象語とを数量化4類で画面上に配置表示するブラウジング感性検索システムを作成した.本方法によって,印象に基づく製品のコーディネートや個大の嗜好に基づく協調フィルタリングが視覚的に行える. 2.ブラウジング検索 次元削減に基づいて画像を3次元空間のなかに配置表示して,インタラクティブに検索画像を表示するブラウジング検索システムを作成した.本方法では,検索結果の配置表示とともにデータベース全体のなかでの検索の軌跡も表示することにより検索履歴の現在位置と道筋とを常時把握することができる. 3.ビデオの類似検索 サンプルビデオを検索入力としてクエリビデオに似ているデータベースビデオを検索する手法を提案した.ビデオを代表フレーム画像の集合で表し,集合間距離に基づいて類似ビデオを検索する。また参照キーとなるフレーム画像との画像間類似度を通して間接的にビデオ間距離を測り,距離計算の演算量を削減する手法を提案した. 4.検索の高速化 フィルタリングを利用して画像検索を高速化する手法を提案した.カラーヒストグラムの類似度行列の固有値分解に基づいて画像の特徴ベクトルを低次元化し,次元削減による距離の不等式に基づいて検索データを絞り込むことによって検索時間を短縮する.次元削減を2段階にして高速化する方法やクラスタリングと組み合わせる方法なども提案した.
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