研究概要 |
研究の目的 CORBAに代表される分散オブジェクト技術の普及は計算機システムの自律分散化を可能にした.このような環境を最適に利用できるような,複数の組織にまたがるワークフロー(以下,インターワークフロー)の記述モデルを解明し,そのモデルに基づくインターワークフロー支援システムを試作する. 平成12年度は,以下の順序でシステムの試作と運用実験を行った. 1.前年度に開発した自律分散型インターワークフロー支援システムにおけるプロセス定義データをシステムの実装に際し,再検討した. 2.1の後に,自律分散型インターワークフロー支援システムの再構築を行った.本実装は,Windows NT4.0上で行った.開発言語はJava,Java Servletにより行った. 3.2で構築したシステムの試験運用し,自律分散型インターワークフロー記述言語の分析を行い,不備,機能不足等のブラシュアップを行った. 本研究で試作したシステムの実現性を確認するために,エンドユーザを対象にした電子商取引システムを例として構築した.この試作システムは,本研究で提案した支援機構を実装したものとなっており,エンドユーザの要求に応じて,組織間の連携関係を部分的に追加,解消,変更することを特徴とし,それにより迅速かつ柔軟な組織間連携を実現する.今後の課題としては,本試作システムと商用のワークフロー管理システムとの接続を行い,有効性を確認する必要がある.
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