研究概要 |
本研究は、歴史史料を対象にインターネットを利用した歴史史料検索システムの構築と歴史研究者にとって大きな問題である膨大な漢字数の取り扱い(外字処理機能を含む)、異体字などの問題を解決し、歴史学研究者を援用しょうとする研究である。本歴史史料検索システムが直接対象とする文献は、個人記録・系図でありながら公的に作成され琉球王国の構造や特質の研究などを推進する上で重要な記録である『琉球家譜』と『琉球辞令書』、さらに政事外交等の国策に関して評議し決定する最高機関である評定所で記録作成された『琉球王国評定所文書』とこれらに関連する中国側の文献である。本検索システムの全体は、Web上のCGI(Common Gateway Interface)機能を利用しPerlで実現され、さらに、琉球王国評定所文書の異国船来着に関する古文書は、SGML化され、DBMS(Open Text)に格納され、高速検索エンジンPAT50とパイプを利用したアプリケーションプログラムで検索可能である(http://www.okinawa.oiu.ac.jpで公開)。 1.未入力史料(琉球王国評定所文書第十一巻〜第十六巻、既刊分)をOCRを利用して入力した。 2.テキスト検索(KWIC形式表示を含む)機能と画像表示機能の連携化を実現した。 3.歴史史料検索システムに外字処理機能を実現した。 ・作成外字フォント数:1,072字(e漢字使用:710字、部品からの作成:362字) ・外字入力機能、外字検索機能(漢字部分品からの検索)、外字表示・転送機能(Gif形式画像)の実現 4.外字属性データベースを作成した。 ・各種属性(部首名、部首画数、総画数、音読み、大漢和コード、Unicodeなど)の利用 5.琉球王国評定所文書の異国船来着に関する古文書のSGML化とそれを利用した検索システムを実現した。
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