本研究で開発したデータマイニングツールとその応用は以下の通りである。 1.データマイニングツールの開発: (1)導出されるルールの表示を簡明にする目的で、コーパスデータを相対インデックス化データにし、意味距離と方向性の属性を加えたデータ変換ソフトの改良をLISP言語で作成した。 (2)Intelligent Minerの作動と意味距離を含むデータの実験を行った。所属機関がデータマイニング関係の研究用に既に設置しているRX600(IBM)上のIntelligent Minerを用いるため、IBM PC710とネットワーク接続を行って実験を行った。 (3)命題論理レベルで柔軟なデータマイニングを可能とすることを目的としてカスケードモデルを提案し、これを実現するデータマイニングシステムDISCASを開発した。 (4)ビジュアルマイニングを目的とする、星座グラフを使ったデータマイニングツールの開発を行い多変量データの2次元平面での表示やデータ判別のためのグループ化を可能にした。 2.データマイニングツールの応用: (1)英語、日本語のコーパスデータを使って、相対節点インデックス化を行った数千件のコーパスデータを使って相関ルール探索(英語と日本語の動詞を中心に)を行った。 (2)文学作品の特徴抽出を行い新たな知見を得た。 (3)グラフ構造を持つ化学構造データへの応用を行い、構造と化学特性との関係で新たな知見を得た。 (4)心理データへの応用として、日中間の大学生や、親の養育モデルについて、新たな知見を得た。
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