研究概要 |
本研究では環境負荷低減を考慮した製品開発システムの設計法を提案するために以下の方針で設計法の構築と事例による検証を行った。 (1)ニーズを社会的ニーズと個人的ニーズに分類し、前者を環境負荷特性とISO14000のLife Cycle Assessment(LCA)との融合、後者を製品技術との融合とした情報行動のパターン化を前提とした設計法を検討した。 (2)情報行動を標準化することにより知識創造の組織化、蓄積化、活用化をシステム設計に盛り込み、これを基礎に組織知と個人知の融合を指向した管理システムを目指した。 (3)ISOのマネジメント・システム・スタンダードの基本を方針展開と認識し,ゴール、インプット、アウトプットによる3端子モジュールを基礎とするシステム設計法を構築した。 上記の成果を発展させ、より有効な設計法とするために以下の課題を明らかにした。 (1)環境負荷低減を配慮した製品設計法であるH.Wenzelらの研究成果や、EDIPなどの提言内容と本提案法との比較研究。 (2)環境負荷低減技術であるReduction,Reuse,Recyle,Regenerationのテクノロジーアセスメントでの評価方式の検討。 (3)環境負荷項目の目標水準設定のための有効な情報源であるインベントリー分析と目標水準の決定ルールとして現在提案されているスイスのエコポイントやVolvoのELUの評価方法の検討。 (4)商品特性展開過程でユーザニーズと環境負荷低減内容に対する仕様決定における問題点をピックアップし、この解決パターンを整理し、アイデアストックとこれを活用するための推論エンジンの検討。
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