球面上のボロノイ図を用いたハブ空港の配置問題について、以下のことを研究した. 1.球面上のボロノイ図を用いて、ハブ空港が2個と3個の場合について、制約付き非線形計画問題として定式化した.数学ソフト「Mathematica」を用いて、厳密解を求めた.この定式化では、ハブ空港間を結ぶ路線のスケールメリットをあらわす変数をパラメーターとしている.このパラメーターの値によって、ハブ空港の位置がどう変化するかを調べた.特に、ハブ空港を設置しても費用が変わらないパラメーターの値(閾値)を計算した. 2.ハブ空港の数が一般の場合、制約つき非線形計画問題として定式化を行った.その際、ハブ空港の接続関係を表す、接続グラフを導入し、実際問題に適用しやすくする工夫をした.解法のプログラムを作成中. 3.成果の一部を、11月に米国で行われた、INFORMS(米国OR・経営科学学会)San Antonio、12月にスペインで行われたEWGLA(ヨーロッパ施設配置研究会)で発表した.各国の研究者から質問、コメントを受け、論文を作成中.
|