研究概要 |
曖昧性と不規則性を同時に有する「曖昧不規則データ」のみから、その背後に潜む規則性を発見し、さらにはそのシステムモデルを導出する手法の確立をめざして、 1.現在までの研究結果に加えて、曖昧不規則データを用いたシステムモデリングの手法研究に必要な、ファジィ確率ベクトル・ファジィ確率過程に関する理論的考察を進める。 2.曖昧不規則データを用いた時系列モデル(AR,MA,ARMAモデル等)に対する同定法を確立する 3.データだけではなくシステムモデル自体に曖昧性を許す場合のモデリング手法を確立する。 を主テーマとしてコンピュータシミュレーション実験を中心に研究を続行している。平成11年度は、通常の確率システムモデルのうち最も簡単なシステムモデルであると思われる一次のARモデル、およびMAモデルの未知パラメータを「曖昧不規則データ」より推定する同定手法を考察・導出した。また、提案した手法をコンピュータプログラムパッケージ化することを試みた。さらに、それを用いてコンピュータで擬似的に生成した「曖昧不規則データ」を用いたシミュレーション実験を実施し有効性を検証した。
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