研究概要 |
本研究者が先に研究開発した表面波モードのマイクロ波誘導大気圧窒素プラズマ生成のためのOkamotoキャビティをベースにして、大電力(-1kW)でも安定にしかも低ガス量で大気圧中でヘリウムプラズマを生成することに、世界ではじめて成功した。そして、現在広く用いられているアルゴンガスを用いた高周波誘導結合プラズマ(Ar ICP)では検出できなかったイオン化電圧の高いハロゲン元素を直接高感度で検出することに成功するともに公表した(Y.Okamoto:Jpn.J.Appl.Phys.38(1999)L338。 すなわち,Okamoto cavityのE面をより扁平に(8→6mm)、トーチも旋回速度が増すように細く(13→10mm)するとともにガイドを設けることにより、大気圧ヘリウムプラズマを(He MIP)低流量(-10l/min)でも安定に大電力領域(-1kW)でも生成することが出来るようになった。 このHeMIPの中に、微量のイオン化電圧の高いハロゲン元素(Cl,Br)を含んだ溶液を超音波ネブライザーで霧化して導入し、発光分光特性を調べた。その結果、これらの元素のイオン線を検出することに成功し、検出限界はCl II(479.5nm):0.1ppm,Br II(470.5nm):0.2ppmであることを明らかにした。 さらに、このプラズマの電子密度は2x10^<14>/cc、励起温度(Fe)は4,900Kであることなども明らかにした。
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