研究概要 |
前年度、世界で初めて成功した、大電力領域(〜1kW)でも安定に大気圧プラズマを生成できるOkamoto cavityを用いて、大気圧ヘリウムプラズマを生成し、その中心部に、イオン化電圧の高い(17.5eV)極微量のフッソ元素を含んだ水溶液NaF(5000ppm)を、超音波ネブライザーで霧化して、直接導入したときの発光分光分析特性を調べた。 その結果、次のことなどが明らかになった。 (1)FI(685.6nm)などの発光をS/N(信号対雑音比)よく検出することが出来た。 (2)マイクロ波電力:700watt,プラズマガス:14.5l/min.キャリアガス:0.25l/min. 脱溶媒システムの条件:150℃および-9℃のとき、S/Nは最も大きくなった。 (3)このときの、検出限界は、0.15ppmが得られた。この値は、現在世界最高である。 これらの成果は、日本分析化学会で発表するとともに、近く、Applied Spectroscopyに投稿する予定である。 次年度は、これらの成果をベースとして、質量分析装置を整備し、質量分析特性を明らかにする予定である。
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