研究概要 |
1.受信アンテナ,ショットキーバリアダイオード,およびHBT(ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)アンプが一体化したモノリシック検出器の改良を行い,受信アシテナアレイにビームリード形ショットキーバリアダイオードを接着したハイブリッド検出器と比較して,ヘテロダイン特性が中間周波数1-10GHzにわたって一様で,変換損失も1桁以上優れていることを確認した。 2.イメージング(撮像)計測の実現のため,モノリシック検出器の多チャンネル化用検出器マウントを製作し取り付けを行った。また,周波数140GHzの局部発振器,中間周波数メインアンプ,フィルターバンク,および検波器で構成されるヘテロダイン受信機の製作を行った。 3.上記システムと,回転楕円鏡および平面ミラーから構成される準光学結像系で構成されたミリ波イメージング装置を,核融合科学研究所大型ヘリカル装置(LHD)に設置し,測定を実施した結果,2検出器同時かつ1〜4GHzの中間周波数チャンネルでECE(電子サイクロトロン放射)信号を検出することに成功した。 4.周波数変調波および超短パルス波を用いた反射計を高周波励起プラズマに適用し,プロセス用プラズマの密度分布モニターとして極めて有効であることを実証した。特に後者では,パルス幅30ピコ秒のインパルスをプラズマに入射し,反射波波形を直接取り込み,ウエーブレット変換あるいはトモグラフィー的解析法を利用することにより,プラズマの動的振舞いを画像表示することに成功した。
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