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2001 年度 実績報告書

マングローブ水域環境の定量評価

研究課題

研究課題/領域番号 11680534
研究機関東海大学

研究代表者

松田 義弘  東海大学, 海洋学部, 教授 (80056100)

研究分担者 金澤 延幸  国土環境(株), 数値解析部, 主査研究員
横地 洋之  東海大学, 海洋研究所, 助教授 (70119709)
佐藤 義夫  東海大学, 海洋学部, 教授 (70056315)
キーワードマングローブ / 潮汐流動 / 渦動粘性係数 / 樹木の抵抗 / 付着藻類 / 酸素生成・消費 / 底泥 / 波浪
研究概要

沖縄県西表島のマングローブ域において、2001年8月15日から27日まで現地調査を実施し、1)、2)の定量的知見が得られた。
1)相良川に沿ったR型マンガルのcreekとswampの境界付近で水位、流速、樹木の植生密度および樹木形状を測定し、creekに沿う方向の流れの力学機構が以下のように得られた。
(1)swamp内のcreekに沿った方向での海水の運動方程式は、樹木による形状抵抗力と樹木の存在効果を含めたみかけの渦粘性力とでバランスしている。
(2)みかけの渦動粘性係数の値は10^4cm^2/sのオーダーとなった。これは既往の知見から類推できない大きな値であり、海水流動に対するマングローブ樹木の摩擦効果の大きいことを示唆する。
2)前良川に隣接するF型マンガルにおける水位、流速、水質、日射量の連続測定と現地実験により、溶存酸素の生成、消費と物理過程の関係が以下のように得られた。
swamp内では、溶存酸素量は夜間に大きく減少し、日中は増加傾向がみられた。これらは、マングローブ樹林内の底泥(有機物)による酸素消費の大きいこと、また、日射を遮る樹冠の存在にも拘わらず、地上根の付着藻類による光合成が大きいためと推論された。
特に、藻類が付着している地上根は立体構造をもつので、水面下の藻類の付着面積が潮汐と共に増大し、水中に放出する酸素量を増大させる効果をもつことが指摘された。
一方、底泥上の酸素消費速度は静水状態では20mgO_2/m^2/h程と小さいが、外海から侵入する波浪(3〜4秒周期)の強さとともに増大し、波浪の強さ(2乗平均流速)が5cm/sでは静水時の50倍ほどになることが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 大塚大輔, 松田義弘, 小橋大地郎, 中村崇, 西部理恵, 向後元彦: "マングローブ域複合型養殖池の物理過程(2) -池内の樹林部と水路部の海水交流-"日本水産工学会学術講演会論文集. 平成13年度. 131-134 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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