研究課題/領域番号 |
11680539
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
東 久美子 国立極地研究所, 研究系, 助教授 (80202620)
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研究分担者 |
的場 澄人 北海道大学, 低温科学研究所, COE研究員
本山 秀明 国立極地研究所, 研究系, 助教授 (20210099)
藤井 理行 国立極地研究所, 北極圏環境研究センター, 教授 (20125214)
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キーワード | 雪氷コア解析 / 北極域 / 大気汚染物質 / 長距離輸送 |
研究概要 |
1.カナダ北極域デボン氷帽で掘削した85m深の雪氷コアの固体電気伝導度を測定した.その結果、深さ約60mのところに1783年Laki火山の噴火によると見られるピークが、また深さ約38mのところに1912年Katmai火山の噴火によると見られるピークが見出された.これにより、このコアの年代を推定した. 2.デボン氷帽上の10地点で採取した積雪試料のイオン分析を行った.秋から春にかけての積雪において、大気汚染物質起源のものの割合が高い硫酸イオンと硝酸イオンについては標高依存性が見られなかった.これは、これらのイオンが長距離輸送によって運ばれてきたものであることを示唆している. 3.グリーンランド頂部のサミットにおける雪氷コアデータを収集・解析した.その結果、サミットでは1900年頃から硫酸の濃度が人為起源大気汚染物質の流入により上昇しはじめたこと、その増加のしかたはグリーンランド南部と異なることが明らかになった.
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