研究概要 |
本研究は、北海道の代表的な貧栄養湖(倶多楽湖、豊似湖、支笏湖そして摩周湖等)を対象に、湖沼水質への人間活動の影響を明らかにしようとするものである。特に生態系への影響を栄養塩の短期的な動態から、良好な水資源としての価値を大気降下物による汚染の実態調査から、それぞれ明らかにしようとするものである。 本年度は、水質と集水域環境を把握するため、2ヶ月に1回程度水質調査を実施する予定であった。しかし、メインの観測機材(クロロテックセンサーゾンデ部)を調達できず、従来の機器で数回の調査にとどまった。しかし、倶多楽湖で計4回(7/15,7/29,10/20,10/25)、摩周湖で1回(9/3-9/5)の水質調査を実施し、短期降雨の水質への影響、長距離汚染の確認など、初歩的ではあるが次年度のステップとなる事実を把握することができた。次年度は、クロロテックの使用し、短期的な集中調査から、降雨による周辺環境の生態系に及ぼす影響を明らかにする予定である。また摩周湖の観測が、環境庁の規制によって困難なため、倶多楽湖に絞って調査を実施する予定である。
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