インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)患者骨格筋で強発現しているRasファミリーGTP結合蛋白質Radの機能を明を目標に研究を進めた。まず、骨格筋においてRadと結合する蛋白質を同定すべく、すでに作成・精製したGST-Radを用いたアフィニティ-クロマトグラフィーを試みたが、Radと会合している可能性のある蛋白質は同定できなかった。リガンドオーバーレイ法、すなわち、サンプルをSDS-PAGE後ニトロセルロース膜にブロットし、その膜上の蛋白質を界面活性剤等を用いてRenatureする。そして、その膜を[32P]GTP-Radと反応させ、洗浄後にオートラジオグラフィーで、[32P]GTP-Rad結合蛋白質を検出するという方法も不可能であった。抗Radモノクローナル抗体を作製し得たので、Radと共に免疫沈降される蛋白質を検索中である。さらに、精製したGST-Radを[125I]ラベルし、さらに、骨格筋抽出液とクロスリンク実験を試み、数個のRad結合蛋白質の候補を確認している。現在、それらを、精製中である。
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