研究課題/領域番号 |
11680665
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小寺 義男 北里大学, 理学部・生体分子動力学研究室, 講師 (60265733)
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研究分担者 |
河野 俊之 三菱化学生命科学研究所, 構造生物学研究ユニット, 主任研究員
小松 博義 北里大学, 医療衛生学部, 助手 (30170377)
前田 忠計 北里大学, 理学部, 教授 (90265728)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | HIV-2 / ヌクレオキャプシドタンパク / NMR / 立体構造解析 / RNA認識機構 / NCp8 |
研究概要 |
(1)RNAを認識する最少構造単位(NCp8-f1)の構造機能相関の解明 我々の以前の研究で、NCp8-f1の機能発現に重要と考えられている部分(linker領域)の立体構造がAsn^<11>とlinker領域の主鎖の酸素核との水素結合によって安定化されていることがわかった。そこで、Asn^<11>をAlaに置換したNCp8-f1置換体(NCp8-f1/N11A)を立体構造と機能両面から野生型NCp8-f1(NCp8-f1wt)と比較した。その結果、NCp8-f1とNCp8-は、f1/N11Aでは、RNA結合様式が異なることがわかった。NMRによる立体構造解析の結果、NCp8-f1/N11Aでは、linker領域の構造がNCp8-f1とかなり違っていた。これらのことから、linker領域の立体構造は機能発現に重要であることがわかった。 (2)NCp8-f2の立体構造解析 NCp8-f2はC端側のzinc finger領域とそのN端側に位置するlinker領域を含む27残基のペプチドである。NCp7の同領域は,ウイルスRNAの認識能を持たない。これに対してNCp8-f2はウイルスRNAの認識能を持つ。NCp8-f2の立体構造解析の結果、zinc finger領域のC端側もループ様の構造を持っていることがわかった。このことはNCp7-f2では観測されていない。このC端側の構造要素がRNA認識に必要な構造要素の可能性がある。 (3)安定同位体(^<15>N)標識NCp8の大量調製 アミノ酸40殘基を超えるタンパク質のNMR測定では,水素核信号の重なりを避けるために安定同位体(^<15>Nおよび^<13>C)標識タンパク質を対象とした三次元NMR測定が必須である.そこで、^<15>N標識NCp8を大腸菌によって大量調製した。これによって、NCp8の立体構造はもとより、RNAとNCp8め複合体の立体構造解析も可能となった。
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