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2000 年度 実績報告書

エンハンサー-プロモーター間相互作用「橋渡し分子」群の赤血球分化における機能

研究課題

研究課題/領域番号 11680670
研究機関筑波大学

研究代表者

小林 麻己人  筑波大学, 基礎医学系, 講師 (50254941)

研究分担者 山本 雅之  筑波大学, 基礎医学系, 教授 (50166823)
キーワードゼブラフィッシュ / GATA-1 / 赤血球分化 / 転写制御 / GFP / トランスジェニックフィッシュ / 正のフィードバック機構
研究概要

赤血球分化に必須な転写因子GATA-1は、種々因子とさまざまな複合体を形成することにより、複数の機能を発揮していると予想される。本研究では、GATA-1の標的遺伝子候補であるGATA-1遺伝子自身の転写制御領域を鋳型として用い、ゼブラフィッシュ胚に対する生体レポーター解析を行うことにより、生理的な条件下で活性をもつGATA-1複合体の実体の解明を試みた。
昨年度作製したGATA-1-GFPレポーターフィッシュ胚に対して、GATA-1の過剰発現を行なった結果、体節期において異所的なGFPの発現誘導が観察された。種々の変異GFPレポーター構築を用いた解析の結果、このGFP発現誘導には、翻訳開始点上流約6kbに存在するGATA配列が重要であることがわかった。このことはGATA-1遺伝子の発現における正のフィードバック機構の存在を示唆するとともに、GATA-1遺伝子がGATA-1の直接の標的遺伝子であることを個体レベルで初めて示すものとなった。次に、このGFP発現誘導に必要なGATA-1蛋白質ドメインを明らかにするために、種々の変異GATA-1構築を準備し、各々を用いて過剰発現解析を行なった。その結果、GFP誘導には2つのZnフィンガーがともに必要であることがわかった。N末側のZnフィンガーは、FOGなどの因子と相互作用することが報告されており、他の因子との相互作用の必要性が示唆された。現在、どの因子との相互作用が必要であるかを明らかにするために、種々因子との相互作用部位に点変異を導入した変異GATA-1構築を用いた解析を行っている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kobayashi,M.: "Expression of three zebrafish Six4 genes in the cranial sensory placodes and the developing somites."Mech.Dev.. 98. 151-155 (2000)

  • [文献書誌] Kobayashi,M.: "The homeobox protein Six3 interacts with the Groucho corepressor and acts as a transcriptional repressor in eye and forebrain."Dev.Biol.. 印刷中. (2001)

  • [文献書誌] Kajihara,M.: "Isolation, characterization, and expression analysis of zebrafish large Mafs."J.Biochem.. 129. 139-146 (2001)

  • [文献書誌] Motohashi,H.: "Positive or negative MARE-dependent transcriptional regulation is determined by the abundance of small maf proteins."Cell. 103. 865-875 (2000)

  • [文献書誌] Katsuoka,F.: "One enhancer mediates mafK transcriptional activation in both hematopoietic and cardiac muscle cells."EMBO J.. 19. 2980-2991 (2000)

  • [文献書誌] Nishimura,S.: "A GATA box in the GATA-1 gene hematopoietic enhancer is a critical element in the network of GATA factors and sites that regulate this gene. "Mol.Cell.Biol.. 20. 713-723 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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