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1999 年度 実績報告書

DNA複製およびその進行制御におけるDNAポリメラーゼεの役割

研究課題

研究課題/領域番号 11680681
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

真木 智子  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (60212205)

キーワードDNA複製 / DNAポリメラーゼ / S期チェックポイント / 出芽酵母
研究概要

出芽酵母DNAポリメラーゼε(Pol ε)は鋳型DNAに極めて安定に結合するが、この状態で別の単鎖DNA分子を認識して鋳型DNAから急速に解離する性質を持っている。本研究の目的は、このssDNAdependentPolεdisplacementの分子機構とその生物学的意義を明らかにすることである。特に、S期のチェックポイント制御でのPolεの複製異常のセンサーとしての働きや複製開始制御におけるPolεの役割との関連に注目して研究を進めている。平成11年度は以下の項目について研究を行った。
1.ssDNA dependent Pol ε displacementに関わるPolεの構造と機能の解析
Polε複合体を構成する4つのサブユニット(Pol2,Dpb2,Dpb3,Dpb4)の遺伝子を個別にバキュロウイルス多量生産系で発現させ、DPB2,DPB3,DPB4の遺伝子産物は十分に発現することを確認した。現在はDpb2の精製に取り組んでいる。また、出芽酵母細胞を大量培養して得られた菌体からPolε複合体およびPol2のN末端部分からなるp145タンパク質を精製し、それぞれ高純度の標品を新たに取得した。さらに、今後の生化学的解析に必要なPCNA、RF-C、RPAタンパク質についても同時に精製を進め、それぞれ多量に高純度標品を取得した。
2.ssDNA dependent Pol ε displacement反応に影響を及ぼす諸因子の解析
Pol ε 鋳型DNAからの解離は単鎖DNAによって特異的に引き起こされるが、中でもある種の高次構造を持つものがより強い効果を示すことを見出した。現在はBiacoreの実験系を用いてPolεの鋳型DNAからの解離を引き起こすDNAの構造特異性を調査している。さらに、ゲルシフト法を用いて、これらの高次構造を持つDNA分子に対するPolεの結合特異性や親和性の解析を行っている。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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