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1999 年度 実績報告書

RNAポリメラーゼII系遺伝子の転写制御におけるタンパク質修飾反応の役割

研究課題

研究課題/領域番号 11680685
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

久武 幸司  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70271236)

キーワード転写 / リン酸化 / 伸長反応 / CTD / バキュロウイルス
研究概要

転写におけるリン酸化反応の役割を検討するために、バキュロウイルスの発現系を用いて組換え体TFIIHを再構成する系を開発した。得られた組換え体TFIIHはHeLa細胞由来のTFIIHと同等の転写活性を持つことが示された。この組換え体TFIIHの再構成系を用いて、TFIIHのリン酸化の転写における役割を検討した。まず、MO15のキナーゼ活性をそれぞれ欠損したTFIIH変異体を、バキュロウイルスの系を用いて作成した。in vitro転写系を用いて解析を行ったところ、MO15のキナーゼ活性は基本転写や転写活性化には必要でないことが明かとなった。CTDのリン酸化は、転写反応には関わって無いことが示唆される。また、転写伸長因子との機能的相互作用を検討すると、pTEFb/FACTがDSIF/NELFの伸長抑制反応に拮抗して伸長反応を促進する際に、TFIIHが必要であることが分かった。この際、TFIIHのキナーゼ活性は関与していないようである。また、in vitroのリン酸化実験によりpTEFbとTFIIHのCTDリン酸化は、お互いに拮抗することが分かった。以上より、TFIIHのリン酸化活性は、転写の開始および伸長反応には関与していないことが強く示唆される。CTDのリン酸化反応は、転写開始や伸長反応そのものよりもむしろ転写後の反応に関与していると考えられる。とくに、キャッピング、スプライシング、ポリ(A)付加反応と深く関係している可能性がたかく、今後はこの点を中心に解析を進める必要がある。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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