研究課題/領域番号 |
11680692
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 熊本大学 (2000) 東京医科歯科大学 (1999) |
研究代表者 |
中島 欽一 熊本大学, 発生医学研究センター, 助教授 (80302892)
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研究分担者 |
田賀 哲也 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (40192629)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | gp130 / 神経幹細胞 / アストロサイト / ニューロン分化抑制 / STAT / Smad / bHLH / 抑制性HLH因子 |
研究概要 |
平成11年度の本研究で我々はgp130を介したシグナルが運動ニューロンなどの生存維持へ寄与することを明らかにした。またgp130の下流で活性化される転写因子STAT3とBMP受容体の下流で活性化される転写因子Smad1が転写共役因子p300を介して複合体を形成することにより、2種類のサイトカイン群のシグナル経路が核内で統合され神経幹細胞を含む未分化神経上皮細胞の相乗的なアストロサイトへの分化誘導がなされることも明らかにした。本年度の研究ではさらに、BMP2が単独でニューロンへの分化を抑制しつつ神経上皮細胞の分化をアストロサイトへと運命付けること、及びBMP2によるニューロン分化抑制の分子基盤を明らかにした。神経上皮細胞の培養系にBMP2を添加して2日間培養すると、ニューロン特異的なマーカーであるMAP2陽性細胞の出現がコントロールに比べ激減すると同時に、アストロサイト特異的マーカー(S100β)陽性細胞数が増大した。しかしもう一つのアストロサイト特異的マーカー(GFAP)を発現するより成熟したアストロサイトへの分化にはLIFによるgp130の刺激が必要であった。一方、ニューロンの分化にはMash1などを含むbasic helix-loop-helix(bHLH)ファミリーに属する転写因子群が重要な役割を果たすことが知られているが、bHLH因子群の機能を抑制することが示されている抑制性HLH因子のうち、Notchの活性化によってのみ発現が誘導されることが示されていたHes-5に加え、Id1及びId3の発現がBMP2シグナルの下流の転写因子Smad群によって誘導されることが分かった。さらにこれらの抑制性HLH因子群を遺伝子導入によって神経上皮細胞に発現させた場合、Mash1の機能阻害だけでなく実際にニューロンへの分化も抑制されたことより、BMP2が抑制性HLH因子群の発現誘導を介してニューロン分化を抑制するという新規メカニズムが明らかとなった。
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