研究課題/領域番号 |
11680705
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
安光 英太郎 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助教授 (10182346)
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研究分担者 |
宮崎 香 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 教授 (70112068)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | serum-free culture / myogenesis / zymography / extracellular proteinase / C2C12 cells / serine proteinase / metalloproteinase / metallproteinase |
研究概要 |
筋分化に伴う細胞外プロテアーゼとインヒビターの解析には、血清由来のプロテアーゼやインヒビターの混入を避ける必要があり、試験管内筋分化誘導系として良く用いられているマウスC2C12細胞を用いて、無血清培養条件下で筋分化誘導が可能かどうかを、培地やサプリメントの種類や濃度について比較し、最適化を試みた。その結果、無血清条件下で筋分化を誘導できるだけでなく、従来の低血清添加培地よりも有意に分化を促進する培養条件を見いだした。 この無血清の筋分化誘導系にセリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼのインヒビターを添加したところ、各々単独のインヒビターでは分化を阻害できず、両方のインヒビターが共存するときにのみ分化誘導が抑制されることから、筋芽細胞自身が産生する細胞外のセリンプロテアーゼとメタロのプロテアーゼの分化におけるautocrine的な働きと重要性を明らかにした。さらに、膜型プロテアーゼファミリーであるADAMファミリーのプロテアーゼも阻害することが知られている合成のインヒビターを添加しても筋分化を抑制しないことから、従来の報告とは異なりADAMファミリー遺伝子の筋分化に対する寄与が少ないことを明らかにした。 細胞外プロテアーゼ活性を検出するためにザイモグラフィー法の条件を検討して、メタロプロテアーゼについては、従来の条件よりも5倍以上の検出感度で、セリンプロテアーゼについては2-3倍程度検出感度を上げることが出来た。改良したザイモグラフィーで細胞外プロテアーゼ活性を調べたところ、セリンプロテアーゼもメタロプロテアーゼも活性が分化段階に伴い変化することが明らかとなった(投稿準備中)。 リバースザイモグラフィーを用いて、分泌性のプロテアーゼインヒビターの検出を試みたが、アミロイド前駆体タンパク質(APP)以外は特に見いだすことが出来なかった。 また、これらのプロテアーゼやインヒビターを単離・精製するために改良した蛋白質の分離のためのクロマトグラフィーの条件を整理して公表した。
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