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1999 年度 実績報告書

脳内アルデヒド化合物による神経伝達物質遊離促進作用に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11680760
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

橋本 恒一  京都府立医科大学, 医学部, 講師 (00172867)

研究分担者 岩田 和実  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (60305571)
キーワードドパミン / PC12細胞 / アルデヒド / 神経伝達物質遊離
研究概要

内因性アルデヒド化合物であり、ドパミン(DA)の最初の代謝産物である3,4-dihydroxyphenylacetaldeyde(DOPALD)のDA遊離に及ぼす影響について、PC12細胞を用いて検討した。DOPALDの合成はアドレナリンを酸化し、シリカゲルカラムにより精製する事により行い、HPLCおよび2,4-dinitrophenylhydrazineを用いた吸光度法により純度の確認を行った。得られた結果は以下の通りである。
(1)用いたPC12細胞は、外液中のKClの濃度に比例してDAの遊離を促進し、nicotineに対しても反応性を有していた。(2)PC12細胞からのDA遊離に対してDOPALDは用量依存的な促進作用を示した。(3)同様の内因性のアルデヒドである4-Hydoxy nonenalをPC12細胞に添加したが、DA遊離促進作用は認められなかった。(4)DOPALDはPC12細胞への[^3H]DAの取り込みに影響を及ぼさなかった。(5)10μMまでのDOPALDの添加は、PC12細胞からのLDHの漏出に影響を及ぼさなかった。(6)KClによるPC12細胞からのDA遊離促進は、細胞外液からのCa^<2+>の除去およびL-型Caチャンネル拮抗薬であるNifedipineの添加により有意に抑制されたが、DOPALDによるDAの遊離促進は、Ca^<2+>の除去およびNifedipineの添加によっても抑制されなかった。
以上の結果より、PC12細胞からのDOPALDによるDA遊離促進作用は、アルデヒド化合物による非特異的な作用ではないこと、またCa^<2+>非依存性の機序により誘発されもるのと考えられる。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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