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1999 年度 実績報告書

プルキンエ細胞の可塑性のカルシウムによる調節機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11680764
研究機関東邦大学

研究代表者

高松 研  東邦大学, 医学部, 教授 (90154898)

研究分担者 増尾 好則  東邦大学, 医学部, 助手 (60301553)
キーワード小脳 / プルキンエ細胞 / カルシウム結合タンパク質 / 遺伝子 / ノックアウトマウス / 形態形成
研究概要

小脳は平衡,筋緊張,協調などの運動制御に関わる中枢である.小脳の協調運動には入力情報によって出力が変容する運動学習が知られ,その中心はプルキンエ細胞である.本研究では小脳プルキンエ細胞に特徴的に高発現している神経特異カルシウム結合タンパク質のNVP3について,遺伝子解析を行い遺伝子欠損マウスを作製してプルキンエ細胞のカルシウムイオンを介した機能調節機構を明らかとするとともに,遺伝性小脳性運動失調症との関連を追究することを目的とした.
本年度は,まず,マウスNVP3遺伝子のクローニングと構造解析を行った.マウス白血球ゲノム遺伝子ライブラリーをラットNVP3cDNAでスクリーニングし,マウスNVP3遺伝子をクローニングした.マウスNVP3の翻訳領域は4つのエキソンから構成され,約7kbにわたって分布していた.5'非翻訳領域からなる2つのエキソンの存在が示されたが,今回クローニングした遺伝子クローンには含まれていなかった.
マウスNVP3遺伝子とジフテリア毒素遺伝子,ネオマイシン耐性遺伝子とを組み合わせたノックアウトベクターを作製した.これを129系胚性幹細胞に導入しヘテロ遺伝子欠損細胞を4クローン得た.ついで,これら細胞をC57B6系受精卵に導入しキメラマウスを作製し,独立した3個の細胞クローンから3個体を得た.各キメラマウスから得られたF1マウスの解析を行ったところ,2個体のキメラマウスからのF1において,ヘテロ遺伝子欠損マウスを確認することができた.同一系列キメラからのヘテロ遺伝子欠損マウスの雌雄をそろえ,ホモマウスの作製を行うとともに,C57B6系マウスへ戻し交配を行っている.
ホモマウスが確認されしだい,小脳の形態学的解析と生化学的解析を行う予定である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Furuta,Y.et al.: "Age-related changes in expression of hippocalcin and NVP2 in rat brain."Neurochem.Res.. 24. 651-658 (1999)

  • [文献書誌] Tamaru,T.et al.: "Periodically fluctuating protein kinases phosphorylate CLOCK,the putative target in the suprachiasmatic nucleus."J.Neurochem.. 72. 2191-2197 (1999)

  • [文献書誌] 小林正明ら: "カルシウム結合蛋白質と記憶"Clinical Neuroscience. 17. 945 (1999)

  • [文献書誌] 正木全ら(分担): "脳と神経:分子神経生物科学入門"共立出版(株). 363 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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