プロトカドヘリンの細胞内ドメインをプローブとして用い、結合蛋白質の同定を行った。今年度主に行った方法はgal4を用いる古典的な酵母two hybrid方法とsosを用いる新しい方法である。その結果、細胞内骨格系に関連した蛋白質など複数の結合蛋白質の候補を見出した。そこで次に、得られた候補蛋白質が両方法で同じ結合能を示すか否かを検討することにより、候補蛋白質をさらに絞り込んだ。さらに、免疫沈降法や免疫蛍光染色法を用いてこのようにして得た候補蛋白質が実際に生体内でプロトカドヘリンと結合していることを明らかにしようとした。しかし、多くの候補蛋白質の場合よい抗体が容易には手に入らず研究を進める上で障害となっているので、現在はこれら候補蛋白質に対する抗体の作製に努めているところである。今後はこのようにして同定した結合蛋白質の生理機能を強制発現実験などの方法を用いて明らかにしていく予定である。
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