1.新規H^+チャンネルの機能と欠損マウスの作製 [1]ASPTは751のアミノ酸で構成されており12回膜貫通型の構造を示す。 [2]分子内にH^+/Sugar transport motifやProline-rich region、Leucine zipper motifを持つ。 [3]生体内で脳にのみ発現を示し、細胞外環境の酸性化に伴いVMSにおける発現が高まる。 [4]マウスES細胞からゲノムDNAを抽出しEMBL vectorを用いてGenomic libraryを作製後、Libraryのスクリーニングを行い複数の陽性クローンを分離した。 [5]ASPC遺伝子の構造を決定し、Exon 1〜3を欠損させるためのTargeting Vectorを構築した。 [6]ASPT targeting VectorをES細胞にElectroporationにより導入しG418にてHomologous recombinationをおこしたESクローンを選択した。 2.中枢性化学受容機構に関与する遺伝子の検索 腹側延髄表面(VMS)と他の神経領域(Frontal Cortrex)または、Hypercapnia ratのVMSから抽出したmRNAを試料として、Differential DisplayとRT-PCRを行った。その結果、中枢性化学受容機構に関与する遺伝子としてさらに複数の新規遺伝子の構造決定を行った. [1]PLP/DM20-M6b遺伝子ファミリーに属する新規遺伝子をクローニングしRhombex-29と命名した。これはで脳特異的に発現し4回の細胞膜貫通領域を持っている事が明らかになった(研究発表1)。 [2]核内転写因子であるMafGのラットのHomologueをクローニングした(研究発表2)。 [3]新規遺伝子であるRhombex-40をクローニング・命名した。これは脳特異的な発現を示し、1回の細胞膜貫通領域を持っている事が明らかになった(研究発表3)。 [4]MafGの新規splice variantをクローニングしMafG-2と命名した。これはMafGに27アミノ酸が挿入されており、核内に局在することがGreen Fluorescent Proteinを用いた実験で明らかになった(研究発表4)。
|