研究課題/領域番号 |
11680782
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
深間内 文彦 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (90240746)
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研究分担者 |
渡辺 和忠 東京都老人総合研究所, 細胞認識部門, 室長 (70114717)
岩倉 洋一郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)
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キーワード | TAG-1 / 細胞接着分子 / 標的遺伝子組換え / ノックアウトマウス / 脳神経細胞 / 免疫グロブリンスーパーファミリー |
研究概要 |
TAG-1は免疫グロブリンスーパーファミリーに属する脳神経系特異的細胞接着分子であり、脳の発生と発達過程に密接な関わりをもつと考えられている。このTAG-1遺伝子のノックアウトマウスの作製および解析が本研究のテーマである。相同組換えをおこしたES細胞を選別するためにネオマイシン耐性遺伝子をTAG-1遺伝子の第2〜5エクソンにポジティブ選別用に挿入し、さらに非相同組換え体のネガティブ選別法としてジフテリアトキシン遺伝子を5'末端に付加した相同組換え用のベクターを構築した。同時にポジティブコントロール用ベクターを構築し、PCRの条件を十分に検討した。ターゲティングベクターを電気穿孔法によりES細胞内に導入し、in vitroで培養中にG418で選別を行なった。さらにPCRとサザンブロット法により、最終的に約500個のクローンをスクリーニングして4個のクローンが相同組換えをおこしたクローンであると確認した。マウス受精卵と相同組換えを起こしたES細胞を集合キメラ法により混ぜ合わせ、、キメラマウス個体内でES細胞が生殖細胞に分化したES細胞由来のマウス(生殖キメラマウス)を得、このキメラマウスと正常マウスとの交配により1対の染色体のうち1本が外来遺伝子に置き換わったマウスを作製し、さらにこのマウス同士を交配させることにより、TAG-1の相同遺伝子座がホモで欠失したノックアウトマウスを得ることができた。得られたTAG-1遺伝子ノックアウトマウスは出生時には野生型マウスと比較して著変は認められていない。現在、行動学的、生化学的、病理学的解析を進めているところである。
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