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2000 年度 実績報告書

新たに分離したヘリコバクターを感染させたスンクスの胃内免疫機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11680829
研究機関(財)実験動物中央研究所

研究代表者

後藤 一雄  財団法人実験動物中央研究所, 動物医学研究室, 研究員 (00205593)

研究分担者 江袋 進  財団法人実験動物中央研究所, 飼育技術研究室, 研究員 (20281595)
キーワード疫学調査 / スンクス / ヘリコバクター / マウス / ラット
研究概要

"H.suncus"を感染させたスンクスの胃内免疫機構を調べるためには、コントロールとして用いるための、本菌に感染していない動物の作出が必要である。しかし、われわれの施設で維持されているスンクス(SUN系統)はすべて本菌に汚染されていること、抗生物質による除菌は煩雑であることなどの理由から,他施設から本菌に感染していないスンクスを導入する必要性が考えられた。今年度は導入に先だって、他施設で維持されているスンクスについて"H.suncus"および他種Helicobacter属菌の保有調査をおこなった。さらに他種実験動物のこれら菌種の保有調査も同時に実施した。[検査対象スンクス]:Nag系統2匹、EDS系統10匹の合計12匹。[菌の検索]:動物の糞便を材料としたReverse transcription(RT)-nested PCR法によった。[結果・考察]:スンクスでは"H.suncus"が12匹中2匹(16.7%)から検出された。本菌が検出されなかった6匹はいずれもEDS系統であった。"H suncus"以外のHelicobacter属菌については、いずれのスンクスからも検出されなかった。マウスではH.hepaticusが820匹中89匹(10.9%)、47施設中12施設(25.5%)、H.bilisが10匹(1.2%)、1施設(2.1%)、H.rodentiumが141匹(17.2%)、11施設(23.4%)およびその他のHelicobacter属菌が87匹(10.6%)、9施設(19.1%)から検出された。ラットでは、163匹中48匹(29.4%)、10施設中3施設(30%)からH.rodentiumが検出された。しかしながら、これらジャコウネズミ以外の動物種からは"H.suncus"は検出されなかった。本実験の結果ジャコウEDS系統は"H.suncus"に汚染されておらず、今後の研究に適した動物であることが考えられた。しかし、今後EDS系統が本菌に非感受性であるかの検討が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Susumu Ebukuro: "Selective Breeding of House musk shrew (Suncus murinus) lines in relation to emesis induced by veratrine sulfate"Comparative Medicine. Vol.50 No.3. 281-283 (2000)

  • [文献書誌] Kazuo Goto: "Current Status of Helicobacter contamination of laboratory mice, rats, gerbils, and house musk shrews in Japan."Current Microbiology. Vol.41. 161-166 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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