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1999 年度 実績報告書

輻輳性眼球運動が脳の空間知覚に及ぼす影響とそのしくみの解明

研究課題

研究課題/領域番号 11680841
研究機関大阪大学

研究代表者

笠井 健  大阪大学, 健康体育部, 教授 (30029459)

研究分担者 松尾 知之  大阪大学, 健康体育部, 講師 (00209503)
キーワード輻輳 / 距離知覚 / 大きさ知覚 / 3次元認知 / 3次元映像提示システム
研究概要

両眼視で視覚対象物の客観的な大きさを知覚するためには、網膜像と対象物までの距離の情報が必要である。この研究では距離情報を与える手ががりを輻輳角に限定し、被験者の大きさの知覚と距離の知覚について調べた。大型3次元映像提示システムと液晶シャッター眼鏡を用いて、被験者に円図形を種々の輻輳距離に提示し(20秒)、大きさと距離を記憶させた。その後円図形の大きさおよび距離をランダムに変化させ、被験者に(1)記憶した大きさ、(2)記憶した距離を復元させた。被験者が復元する手段は、ジョイスティックを操作して、映像コンピュータに信号を送り、輻輳距離または図形の大きさを一定速度で増減させ、記憶と一致した瞬間にジョイスティックの操作を止めることによって行った。
被験者8名の内2名は大きさの復元の感度が高く(68〜105%;100%は理想的な復元)、他の6名は感度が低い(16%以下)ことがわかった。感度の高い2名は円を手で把持する動作をイメージして大きさの復元をさせると、より高い精度を示した。一方、距離の復元においてはこの2名が距離知覚の精度が高く、輻輳角が正確(精度は2°以下)に知覚されていることがわかった。他の被験者は制度が悪く(4°以上)、大きさ知覚の感度が悪い被験者は、距離知覚の精度がよくないことが示された。以上より、輻輳角情報のみに限定された場合、距離知覚と大きさ知覚の個人差には高い相関があり、輻輳角から正確な距離情報を得ている被験者と、そうでない被験者が存在することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] C.H.EWE,竹田仰,笠井 健: "輻輳角情報に基づく図形の大きさ知覚の検討"電子情報通信学会技術研究報告. BME 99-127. 15-22 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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