研究課題/領域番号 |
11691009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
林 徹 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (20173015)
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研究分担者 |
久保 智之 九州大学, 文学部, 助教授 (30214993)
藤代 節 神戸市看護大学, 看護学部, 助教授 (30249940)
庄垣内 正弘 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (60025088)
菅原 睦 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (50272612)
栗林 裕 岡山大学, 文学部, 助教授 (30243447)
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キーワード | 言語学 / チュルク語 / ウイグル語 / エイヌ語 / シベ語 / ヤクート語 / ガガウズ語 / バルカン・トルコ語 |
研究概要 |
1.エイヌ語調査(7月24日〜9月21日):林、王、塔伊尓江、沙比堤・肉孜(新疆社会科学院:研究協力者)の4名は、中国・新疆ウイグル自治区南部の3地点でエイヌ語(イラン系言語と接触したウイグル語の変種)の語彙調査を行った。また、従来エイヌ語を知らないとされていた周囲の村でもエイヌ語がかなり理解されることを発見した。エイヌ語を話す集落の婚姻関係についてもデータを集めた。 2.古代ウイグル語の継承言語を探査する予備調査(9月5日〜18日)庄垣内、菅原、アブドゥリシト・ヤクプ(京都大学:研究協力者)は、新疆ウイグル自治区のトルファンなどに約1週間滞在し、多くの現地の研究者と面会し現地の諸事情を把握した。 3.シベ語における漢語借用語の調査(7月18日〜8月8日):久保は、新疆ウイグル自治区のイーニンにおいて現地調査を行い、シベ語中の漢語系借用語について、母音体系は固有語と変わりがないこと、子音として固有語にない/sh/、/z/が現れること、などを明らかにした。 4.ガガウズ語、バルカン・トルコ語の調査(7月31日〜8月30日):栗林は、トルコにおいてガガウズ語、バルカン・トルコ語の話し手を探しだし、言語特徴の概要について調査した。マルカラ大地震による手続きの遅延のためブルガリア行きは断念した。 5.ヤクート語関連の宗教文書の調査(7月17日〜25日,1月22日〜30日):藤代と庄垣内は、ロシア科学アカデミー東方学研究所サンクトペテルブルグ支所にてヤクート語関連の宗教文書、チュルク系言語文献の調査および研究討議を行った。 6.エイヌ語調査結果の検討(12月17日〜1月17日):1.の調査に現地参加した塔伊尓江、沙比堤・肉孜、それに米尓蘇力担・吾斯曼の3氏を中国より招聘し、エイヌ語調査の結果に関して討議した。また、シンポジウムと講演会を東京と京都で開催した。
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