研究課題/領域番号 |
11691011
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
新免 康 中央大学, 文学部, 教授 (10235781)
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研究分担者 |
堀川 徹 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (60108967)
梅村 坦 中央大学, 総合政策学部, 教授 (90124289)
濱田 正美 神戸大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30109061)
宇山 智彦 北海道大学, スラブ研究センター, 助教授 (40281852)
小松 久男 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (30138622)
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キーワード | 国際研究者交流 / 中央アジア / 新疆 / 歴史学 / ウズベキスタン:カザフスタン:中国 / ウイグル / イスラム / アイデンティティ |
研究概要 |
本年度の研究は、昨年度の研究を進展・補充する形でウズベキスタンおよびカザフスタンにおける調査を継続するとともに、中国・新疆でも実地調査と文献収集を実施した。 第一に、ウズベキスタンおよびトルコでは、前近代のウズベク人社会、とくにイスラム社会の実態に関する文書史料の調査・収集、およびロシア帝国期ムスリム住民の状況に関するアーカイヴ史料の調査とデジタル化作業に従事した。 第二に、カザフスタンでは、18〜19世紀におけるカザフ人集団の動向、カザフ社会の様相を探るために、文書史料の調査・収集を実施した。また、カザフスタン在住ウイグル人社会の歴史状況と現状について、主に教育・文化面から新聞史料の利用により検討を加えた。 第三に、中国・新疆では、20世紀における教育状況と民族政策に関する資料の収集に当たるとともに、ウイグル人知識人など関係者から聞き取り調査を実施した。 以上のような調査を通して、ウズベキスタン・カザフスタン・新疆在住の各民族について、前近代から現状へと至る社会・文化の変化、およびその過程における意識と活動の様相について、相当量の根本的なデータが収集・蓄積されつつある。とくに現在まで未利用であったウズベキスタンとカザフスタンにおける文書史料の本格的な利用の実現について目処がついたことは特筆される点である。現在、これらの史料の文献学的検討、歴史過程の鮮明化に向けての分析を行っている。また、カザフスタンのウイグル人社会の現状について、教育・文化状況とアイデンティティの様態など、基本的な状況がほぼ明らかになった。これらの具体的な成果については、研究成果報告書に示されている通りである。
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