研究概要 |
平成11年度は当初計画通りの調査を行った。すなわち,北部中央バントゥ諸語(大湖バントゥ諸語)の内,ビクトリア湖の東岸と北岸の諸言語を中心にした調査を行った。ビクトリア湖の東岸はタンザニア国では加賀谷,梶,カヒギがムソマ,ムワンザを中心に面接による言語調査を行い,ケニア国では宮本が面接調査を行った。ビクトリア湖北岸のウガンダ国では湯川が面接調査を行った。いずれの調査も2000語以上の語彙調査から始めて,音声,音韻,音調等の音声・音韻論的調査,および統語関係を含む文法調査等からなり,現在は各調査言語別にそれらの資料の分析を行っている。面接調査した言語は,タンザニア側ではクワヤ語,ジタ語,キハ語,スンブヮ語,ケニア国ではスバ語,ウガンダ国ではギス語,ガンダ語,ニョロ語等である。また調査にあたり,タンザニアではダルエスサラーム大学ではムクデ教授,カヒギ博士との,ウガンダのマケレレ大学ではムカマ教授との研究連絡,情報交換を行なった。調査期間は7月中旬から11月末であった。 更に,前回の調査で不十分であることが判明したジンバブェ国のショナ語は,加賀谷がハラレ市を中心にその補充資料を収集し,また南アフリカ国のバチャ語については神谷が資料収集と分析を行った。
|