研究課題/領域番号 |
11691026
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 淑徳大学 |
研究代表者 |
大橋 久利 淑徳大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (70213832)
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研究分担者 |
中西 裕二 福岡大学, 人文学部, 助教授 (50237327)
高田 洋子 敬愛大学, 国際学部, 助教授 (50154795)
三上 直光 慶應義塾大学, 言語文化研究所, 助教授 (90165978)
萩原 修子 熊本学園大学, 商学部, 講師 (60310033)
天川 直子 アジア経済研究所, 研究員
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キーワード | ベトナム / クメール・クロム / チャビン / カンボジア / インドシナ / 上座部仏教 |
研究概要 |
ベトナム南部の、主にメコンデルタ地域に居住するクメール・クロムは、メコンデルタの先住民でありながら現在はベトナムの少数民族の一つと位置づけられ、複雑なインドシナ政治状況においてその社会・文化の実像が長らくベールに包まれたままであった。本研究課題では、日本とベトナム双方の実績ある人文・社会科学研究者が、相互協力しながらクメール・クロムの村落の現地調査を行い、その実像を明らかにすることが目的である。本年度はそれに従い、メコンデルタ地域のチャビン省カウガン県ニーチュオン村、及びその周辺地域において、各研究分担者の専門領域に従って現地調査を行った。本調査にはベトナム社会科学院の研究者も参加し、その予備調査はベトナム側が行った。調査項目は、クメール・クロムの伝統的家族と親族組織、民間信仰、上座部仏教と彼らの世界観、宗教組織とコミュニティとの関連、といった伝統的文化・社会の諸問題から、ベトナム政府のクメール民族教育、ベトナムの社会主義革命とクメール民族の位置、伝統的農業と現在の農業、農業組織と農耕手段の変化といった現在的問題にまで渡っている。また調査においては、クメール・クロム研究の経験のあるベトナム人研究者と協力して行ったことで、一面的理解に陥り易かった外国人研究者の現地調査研究のデメリットを修正することが可能であった。調査データについては、調査終了後に各研究分担者がアルバイトなどを使用しながら、聞き取り資料、文字資料、映像資料の整理を行った。
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