研究課題/領域番号 |
11691027
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
田村 晃一 青山学院大学, 文学部, 教授 (30082613)
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研究分担者 |
清水 信行 青山学院大学, 文学部, 助教授 (00178980)
鈴木 靖民 國學院大学, 文学部, 教授 (20052160)
宇田川 洋 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50107520)
酒寄 雅志 國學院大学, 栃木短期大学, 教授 (90187055)
大貫 静夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (70169184)
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キーワード | ロシア / 沿岸州 / 土城 / 渤海 / クラスキノ / 日本道 / 甕城 / 日渤関係史 |
研究概要 |
本年は本研究の1年目にあたるが、発掘調査そのものは、昨年、田村が代表者となって行なったクラスキノ土城の発掘を継続して行なうものであった。 クラスキノ土城の発掘は東門地区と城壁トレンチ地区に分かれ、あわせて城壁の南門周辺地区を測量した。 東門地区では、昨年設定した調査区の軸線のブレを修正して、発掘グリッドの造り替えを行い、その上で発掘区全体の掘り下げと、東門と城壁の接合部分の掘り下げを行なった。すなわち、東門南壁と城壁東壁の接点の発掘である。 ところが、この場所に近代初期、この城内に住んでいた朝鮮系の人の墓が存在することが判明し、これの処理に時間をとられ、肝心の接合部分の調査を十分に行なえなかった。しかしながら、調査範囲のなかでの結果、やはり城壁東壁は赤色岩で表面が飾られているが、東門南壁の表面にはそれが認められないらしいことが明らかになった。この点はさらに次年度の調査で明らかにしたい。 城壁トレンチ地区では、昨年のトレンチの西端近くで発見された遺構の性格を明らかにするため、トレンチを北に延長したが、攪乱がはなはだしく、明確な遺構を確認することはできなかった。なお、トレンチ地区の掘り下げは一部に止まっているので、ここも次年度の調査を必要とする。 なお、帰途において、関連遺跡跡査として、クラスノヤールスク土城、アナニエフカ土城を踏査した。後者は特に東夏国の東部とされているところである。
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