研究課題/領域番号 |
11691030
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
佐々木 宏幹 駒澤大学, 文学部, 教授 (30052426)
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研究分担者 |
渡邊 欣雄 東京都立大学, 人文学部, 教授 (90103209)
崔 吉城 広島大学, 総合科学部, 教授 (80236794)
佐藤 憲昭 駒沢大学, 文学部, 教授 (50102687)
佐々木 伸一 京都外国語大学, 外国語学部, 助教授 (30175377)
小松 和彦 国際日本文化研究センター, 教授 (90111781)
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キーワード | 東アジア / 漢文化 / 民俗宗教 / シャーマニズム / 仏教 / 道教 / 北アジア / 東南アジア |
研究概要 |
1996年度から98年度にかけての「東アジアにおけるシャーマニズム文化の構造と変容に関する文化人類学的研究」の反省と回顧を踏まえて行なわれた1999年度の調査は、以下に述べるような性格・特徴を有する。 (1)地域を「東アジア」に、対象を「シャーマニズム文化」に限定した前回調査の反省に立ち、地域を「アジア漢文化地域」に、対象を「民俗宗教」に拡大した。その狙いは、シャーマニズム文化が東アジア宗教文化の基層または中核部分を成しているとの見通しを承けて、さらに視点を移行させ、シャーマニズム文化に連続・関係し、あるいは支えられている諸宗教文化を全体的に理解しようとする点にある。 (2)より具体的には、a)地域を東アジアから北アジアや東南アジア諸地域に拡大して調査を行ない、比較研究により、宗教文化の普遍性と特殊性を明らかにしようとした。b)シャーマニズムが仏教、儒教、道教、キリスト教などとどう関わり、いかに相互影響しあっているかを調査・検討した。 (3)さらに、前回調査の不足分を補う調査を、地域を北アジアまで拡大して実施、前記のとおり諸宗教との関係を追究した。この補足調査を踏まえて、今後は比較研究を深めようとしている。 (4)漢文化地域の民俗宗教を総括するのに、どのような枠組み(概念)が必要かをめぐり、突っ込んだ検討を全員にて行なった。この試みは、従来の学的パラダイムが批判されている現状に鑑み、有意義な展開を示すものと考える。 (5)今後の課題として、東アジアに展開するシャーマニズム(Shamanisms)を周辺地域のそれらと比較検討し、研究上の問題点を明らかにするという仕事が残されている。
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