研究課題/領域番号 |
11691033
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
園田 恭一 東洋大学, 社会学部, 教授 (20009898)
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研究分担者 |
大坪 省三 東洋大学, 社会学部, 教授 (00090671)
山手 茂 東洋大学, 社会学部, 教授 (60073061)
窪田 暁子 中部学院大学, 人間福祉学部, 教授 (50085924)
喜多川 豊宇 東洋大学, 社会学部, 教授 (40103569)
細井 洋子 東洋大学, 社会学部, 教授 (80073633)
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キーワード | ミズリー州セントルイス市 / モンタナ州ミズーラ市 / 有数な犯罪多発地 / 全米で最も暮しやすい町 / アメリカ先住民 / コミュニティ形成 / NPO / ボランティア |
研究概要 |
アメリカでの調査対象地域の1つであるミズリー州セントルイス地域は、白人の高学歴者を主体とした郊外型の中上層の居住地と、黒人の低学歴者を中心とした下町型の下層の居住地とが判然と別かれており、また全米でも有数な犯罪多発地域としても知られている。 他方、いま1つの調査対象地域として選定したモンタナ州のミズーラは、ヨーロッパ各国からの移住者を先祖にもつ白人主体の地域であり、米国でも「最も暮らしやすい町」(フォーブス誌)として選ばれている。それと同時にミズーラは、その周辺にアメリカ先住民の居住地をもち、また近年では、モン族などを中心としたベトナム難民の定住地としても知られている地域である。 これらともかかわって、セントルイスでは商工業者等を主体とした市中心部の再開発や発展をめざした町づくり計画や、中上層住民の共通の関心事や課題解決にとり組む各種のNPOやネットワークづくりの活動、そして他方での教会や病院などを拠点とした貧困な荒廃した地区への専門職やボランティアの働きかけなどが目立った動きとなっている。 片やミズーラでは、モンタナ大学が市域全体のコミュニティ形成の中心に位置し、また部族のコミュニティ・カレッジなどを媒体として先住アメリカ人などへの働きかけも活発に行なわれている。 犯罪多発地域のセントルイスではcommunity polycingやneighbourhood watchingの名のもとに地域や近隣を基盤とし、それらの組織化を通しての犯罪防止策が進められ、成果を挙げていた。他方、ミズーラにおいては、増加傾向を示す貧困者への食糧供給を担う市民活動としてのFood Bankの活動などが広がっていた。 さらには、セントルイスでの障害者やがん患者などの自立を地域で支えるIndependent CenterやWellness Communityの活動、ミズーラでの高齢者や離別者などの支援活動を展開しているAging ServiceやFamily Firstなどの取り組みも目についた。
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