研究課題/領域番号 |
11691046
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研究機関 | メディア教育開発センター |
研究代表者 |
小野 博 メディア教育開発センター, 研究開発部, 教授 (10051848)
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研究分担者 |
内田 照久 大学入試センター, 研究開発部, 助手 (10280538)
藤芳 衛 大学入試センター, 研究開発部, 助教授 (20190085)
鴫野 英彦 大学入試センター, 研究開発部, 教授 (80321561)
中川 慎二 関西学院大学, 経済学部, 助教授 (80278556)
永田 雅人 京都大学, 大学院・工学研究所, 教授 (80303858)
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キーワード | 入試の多様化 / AO入試 / 学力低下 / プレースメントテスト / リメディアル教育 / FD / 教員の採用と昇進 / 専門科目の「英語による授業」 |
研究概要 |
日本社会の少子化に対応した大学入試の選抜方式の多様化は大学の入学者選抜競争の緩和ばかりか、大学生の基礎学力の低下をもたらした。「分数計算のできない大学生、レポートが書けない大学生」に代表される大学生の学力低下は大学の深刻な問題となっている。そこで、新入生の基礎学力を判定するプレースメントテストの開発、リメディアル教育による教育水準の維持方策が求められている。 そこで、最終年度である本年度の本研究では、海外の大学における教育水準の維持方策について調査研究を行ない、日本の教育文化を考慮した上で、日本の大学へ導入する観点からの分析を行った。さらに、カナダの大学における新任者を対象としたFDの研修に参加すると共に、米国のコミュニティカレッジを訪問し、大学入学後のプレースメントの結果とリメディアル教育との関係について調査を実施した。また、理系の大学において、日本人大学生を対象に、「実験用材の意味を理解し的確なレポートが書けるようになること」を目標とした日本語の授業を実施し、その様子等はNHKのテレビやラジオで報告された。 また、1月には共同研究者及びこの分野の専門家による本研究の報告会として、日本の大学へ導入する際の参考となるようなシンポジウムを開催し、全国から大学の担当者等、約160名が参加した。また、報告書として、AO入試、海外の大学における教員の採用と昇進方法、プレースメントテスト、リメディアル教育等についてまとめると共に、国内の大学における改革の具体策について報告した。今後、日本人大学生の基礎学力を測定するプレースメントテストを開発し、その結果に基づいたネットワークを利用したリメディアル教育教材を開発する計画である。
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