研究課題/領域番号 |
11691048
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 学位授与機構 |
研究代表者 |
木村 孟 学位授与機構, 機構長 (40016506)
|
研究分担者 |
舘 昭 学位授与機構, 審査研究部, 教授 (50116282)
小野 嘉夫 学位授与機構, 審査研究部, 教授 (10016397)
斎藤 安俊 学位授与機構, 審査研究部, 教授 (40005236)
吉川 裕美子 学位授与機構, 審査研究部, 助教授 (80282903)
大嶋 誠 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (90108613)
|
キーワード | 単位制度 / 高等教育 / 単位累積加算 / ECTS / エラスムス計画 / 転学 / 学位 / 在籍制度 / EU / 欧米諸国の単位制度 |
研究概要 |
本研究は、欧米主要国における単位累積加算制度の仕組と動向について、背景となる単位制度及び在籍制度を含めて基礎的かつ実践的に比較研究することを目的としている。これまで単位制度発祥の地として研究の蓄積もあるアメリカに加えて、制度の普及過程にあるヨーロッパ諸国に焦点を当てている点に本研究の特色がある。 単位累積加算制度についてわが国では、「複数の高等教育機関で随時修得した単位を累積して加算し、一定の要件を満たした場合、大学卒業の資格を認定し、学士の学位を授与する制度」として大学審議会平成10年度答申で定義されている。この制度を諸外国の制度と比較するために一般化して捉えると、(1)その国の高等教育制度が授業科目ごとに認定する単位制度を取り、なおかつ(学士)学位の授与に当たって、(2)複数の機関での修得単位を認め、(3)修得単位には大学外での学習による認定を含み、(4)履修期間としては断絶を含む長期の単位修得を認め、(5)当該機関での単位取得を求めず、かつ(6)教育機関ではなく、審査機関が行う、という6つの要素を合わせ持つ制度ということができる。こうした枠組みを用いて本年度は2年計画の1年目として、主にヨーロッパ(大陸)諸国の状況につて調査を実施した。 調査結果をみるとイギリスを除く他のヨーロッパ諸国では、単位制度そのものが一般的なものとなっていない。しかし、EU圏を中心に学生の留学・移動の促進を目的とするエラスムス計画のもとで、ヨーロッパ単位移籍制度(European Credit Transfer System, ECTS)が作られ、普及が図られている。この制度自体はまだ発展段階だが、それに対応するべく単位制度を取るようになった大学や、スペインのようにECTS導入を機に大学における単位制度の確立を図ろうとする諸国が出てきている。
|