研究課題/領域番号 |
11691059
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
家田 修 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (20184369)
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研究分担者 |
吉野 悦雄 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80142678)
山村 理人 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (60201844)
林 忠行 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90156448)
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キーワード | 農村 / ロシア / 東欧 / 農業 / 農民 / 土地 / 民営化 / 社会主義 |
研究概要 |
本学術研究の目的は1990年代に旧ソ連東欧地域においてみられた農村経済の構造的な変化を総合的かつ学際的に分析し、それを踏まえて今後この地域がどのような経済動向を示すに至るのかを見極めることにある。初年度および二年度の調査研究により基本的な分析作業が終わり、その成果は四編の和文論文および11編の英語論文として執筆された.これらは二冊の報告書(『旧ソ連東欧地域における農村経済構造の変容』および"New Structure of Rural Economy in the Post-Communist countries")に編集され、近く公刊される。このうち英文の報告書は平成12年10月に本研究組織が中心となって開催したチェコでの国際ワークショップのまとめであり、合計7名のロシア東欧の農業経済専門家が参加している。 過去十年の当該地域における農業経済の再編過程は、1990年代前半の所有権改革を主たる争点とした第一段階から、1990年代後半から現在に至る経営合理化を焦点とした第二段階へと移りつつある。そこでは第一段階で生じた土地細分化などの諸問題を第二段階で克服しようという内的関連も見られる。 研究動向としては農村経済の変化を農村社会の変容と絡み合わせて総合的に捉えようという傾向が強まっている。本研究はこうした研究動向を踏まえ、かつ欧米の研究者をも統合しつつ、研究水準を国際的に高める役割を果たしている。今年の7月には本研究組織が中心となって北海道大学スラブ研究センターでDiversification of rural societies in Eastern Europe and Russiaと題された国際会議が開催される予定であり、本研究事業における研究参加者と本研究に隣接した領域における世界第一線の研究者が一堂に会して研究の交流が図られることになっている。
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