研究課題/領域番号 |
11691078
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
布野 修司 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50107538)
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研究分担者 |
杉浦 和子 福井大学, 教育地域学部, 助教授 (50155115)
安藤 正雄 千葉大学, 工学部, 講師 (80110287)
応地 利明 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (60024212)
山根 周 滋賀県立大学, 人間文化学部, 助手 (40285242)
脇田 祥尚 島根女子短期大学, 生活科学部, 講師 (40280119)
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キーワード | オランダ植民都市 / オランダ東インド会社(VOC) / オランダ西インド会社(WIC) / シモン・ステヴィン / 出島 / ケープタウン / バタヴィア / コロンボ |
研究概要 |
オランダ植民都市の系譜については、16世紀末以降の植民地化の歴史、特にオランダ東インド会社(VOC 1602-1799)および西インド会社(WIC 1621-1791)の歴史的展開について、その全容を把握する必要がある。まず基本的な文献をもとに、要塞、商館の置かれた場所を含めてオランダ植民都市のリストの作成を行った。確認できたのは157カ所である。全容の把握にとって、極めて有効であったのは、デルフト工科大学のロン・ファン・オールス助手を招いての共同研究である。オールス助手は、先行してオランダ植民都市の地図を収集しており、157の植民都市から特にケープ・夕ウン、コロンボ、レシフェ(ブラジル)をケーススタディとして選定し主として地図の分析作業を行った。特に、西インドについての視野が広がったのは極めて大きな収穫であった。また、オランダ植民都市のモデルを提供したと考えられるシモン・ステヴイン(1548-1620)の仕事の概要が得られたのが大きい。 現地調査は、当初の予定通り、ケープタウンについて行った。また、スリランカのゴールを重点とした。コロンボについては、調査環境が整わず、今年は見送らざるを得なかった。また、オランダ植民都市の原型を探る意味で、バンダル・アッバース(ホルムズ)、マスリパットナム(インド)について実測調査を行った。また、台湾については文献収集を中心とした調査を行った。さらに、インドネシアについては継続的な資料収集を行った。その他、イギリス植民都市との比較を意図して、チェンナイ、ムンバイ(インド)などの補足調査を行った。 初年度の調査によって西インドを含めた大きなフレームが構築できたことは大きな成果である。次年度以降、インドのコチン、マラッカなどを候補として詳細な調査を行う予定である。
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