研究課題/領域番号 |
11691089
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
安部 淳 九州大学, 農学部, 助教授 (30136543)
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研究分担者 |
胡 柏 九州大学, 農学部, 助教授 (80248624)
深川 博史 九州大学, 経済学部, 助教授 (30199153)
白武 義治 佐賀大学, 農学部, 助教授 (10192121)
金 中起 九州大学, 農学部, 助手 (30274525)
磯田 宏 佐賀大学, 経済学部, 助教授 (00193392)
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キーワード | 食糧流通管理 / 中国食糧流通体制 / 韓国糧穀管理制度 / ジャポニカ米流通 / 農協 / 全面管理 / 間接管理 / 需要と価格の調整 |
研究概要 |
1 中国はこれまで国家が食糧を全面的に管理してきた。市場経済化を促進する政府のもとで、食糧流通に市場メカニズムを導入してきた。最新の食糧流通政策と食糧生産の現状(中国ジャポニカ米生産動向を中心にして)、国有食糧流通管理部門改革の現状と今後の方向、大消費地・北京市の食糧流通状況と卸売市場の機能と現状、吉林省・長春市の産地卸売市場の機能と実態、産地食糧備蓄倉庫の役割、米生産農家などの各方面から、食糧流通改革の実態に迫る調査をした。過剰在庫の累増が最大の問題となっている。食糧過剰のなので政府は生産者保護のため「保護価格」で無制限買付を実施している。そのため大量の在庫処理の困難が一層つのり、政策性業務と企業性業務に分離する食糧管理部門改革が困難に直面している。 2 韓国では、WTO農業協定に沿った国内農業助成措置削減と食管赤字解消の両面から政府が米流通の間接管理を今まで以上に緩和した。かわって農協を米流通の中心的な担い手に設定した。政府の政策的・財政的なバックアップによって農協は、生産者農家との契約栽培による良質米確保や消費地での直接販売ルートを構築し、産地での集荷業者や精米業者、消費地での卸売業者や小売業者等既存の米流通業者に対し有利に立場に立った。農協を中心的担い手に米流通構造の再編が進んでいることが明らかになった。
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