研究分担者 |
佐藤 宏 一橋大学, 経済学部, 教授 (50211280)
天児 慧 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (70150555)
毛里 和子 早稲田大学, 政治経済学部, 教授 (40200323)
園田 茂人 中央大学, 文学部, 教授 (10206683)
大島 一二 東京農業大学, 国際食料情報学部, 助教授 (40194138)
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研究概要 |
3カ年計画の中間年度としての本年度にあっては,前年度に引き続き、1)各地の選挙実施細則の収集を進め,規定制度面からの分析を行うと共に,2)中国側カウンターパート諸機関との研究調整を行い、その基礎の上に、村民委員会,居民委員会選挙に関するアンケート調査実施のための準備作業を行った。具体的には,延べ6回の対中派遣を通じ,中国農業大学・農民問題研究所,党中央編訳局・中国比較政治研究センター,天津社会科学院・社会学研究所,安徽省社会科学院,華南農業大学等の在外研究協力者との研究交流により,村長選挙の具体的プロセスの検討のほか,村民代表(および村民代表会議),村党支部書記ら党幹部との権力関係の分析の重要性および郷鎮党・政府との事務権限の分掌関係分析の緊要性を明らかとすることができた。 本邦内においては,月例研究会(「中国基層自治研究会」)を定期的に開催し,文献調査,現地調査の結果等を集団的に討議,検討したほか,外部講師招聘の下,本研究に関するアプローチ,方法論の精緻化,国際比較作業を行った。 とりわけ,上記中国比較政治研究センターと共同で実施したパイロット調査結果に基づき、夏季にはコアメンバーを核に、調査サイト、厦門市・后浦村への集中的な現地調査を行い、村民自治のの外部メカニズム(経済,政治,法律,文化環境)および内的運行メカニズム(村民委員会の形成,管理,村幹部への村民による監督,村民代表会議,村民小組の機能等)を検討したほか,村幹部および一般村民を対象とするアンケート調査に関しては、中国農業大学・農民問題研究所(江蘇省、浙江省ほか)、安徽省社会科学院、都市セクターに関しては天津社会科学院・社会学研究所と調査実施に係る委託調査協議書を締結、共同研究形態による精密な行動/意識分析を進めることとした。
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