研究課題/領域番号 |
11691099
|
研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
小倉 充夫 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (40055322)
|
研究分担者 |
井上 一明 慶応義塾大学, 法学部, 教授 (80159970)
島田 周平 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90170943)
青木 一能 日本大学, 国際関係学部, 教授 (90099987)
遠藤 貢 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70251311)
松田 素二 京都大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50173852)
|
キーワード | 労働移動 / 移民政策 / 民主化 / 構造調整 / 市民社会 / 南アフリカ / ザンビア / モザンビーク |
研究概要 |
最終年となる今年度は、まず昨年度に引き続き、アパルトヘイト崩壊、冷戦終焉そして構造調整の実施による社会的インパクトについて調査研究を進めた。それと共に、南部アフリカの変動を表面的にではなく、歴史的背景と共にとらえるために、公文書館での史料収集と分析を精力的に行った。 小倉は英国とザンビアにおいて、南アフリカの移民政策と北ローデシアからの国際移動に関する史料の収集と分析を行った。南アフリカについては中国人労働者導入をめぐる利害関係と国際的影響を明らかにした。さらにザンビア東部州のモザンビーク国境地帯農村いおいて、モザンビークの内戦終了とザンビアの構造調整実施による影響と移動の実態について調査した。ザンビア政治に関しては、遠藤が民主化に伴うNGOの活動について聞き取り調査をし、国際的支援と自立的な展開の間に生じる困難な状況について分析を加えた。島田はザンビア中央州において農業・農村社会の変化についての調査を継続し、ジンバブエからの移住農民の地域社会における実態を明らかにした。青木は依然内戦状態にあるアンゴラについて、南部アフリカの国際関係、更に国際政治の文脈において抱える問題点について分析を行った。南アフリカはその他の南部アフリカを論じる場合にも関連して取り上げられたが、とくに松田は真実和解委員会の資料の分析を通じて、和解の主体と錯綜する問題点を明らかにした。その他研究協力者に、モザンビークにおける移動、南アフリカにおける国内移動及び人種関係についての調査を依頼し成果を得た。以上の成果を取りまとめ報告書を作成した。
|