研究課題/領域番号 |
11691100
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
宮崎 英隆 東海大学, 教養学部, 教授 (40056320)
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研究分担者 |
吉武 信彦 高崎経済大学, 地域政策学部, 助教授 (80240266)
植田 隆子 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (10138620)
中原 喜一郎 東海大学, 政治経済学部, 教授 (50055886)
末澤 恵美 日本国際問題研究所, 研究員
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キーワード | 欧州秩序再編 / ロシア連邦 / 北欧諸国 / バルト三国 / EU東方拡大 / NATO東方拡大 / 欧州北部地域協力 / ウクライナ |
研究概要 |
まず平成11年度の欧州におけるNATO、EUに関する動向のフォローを行った。NATOについては1999年3月にチェコ、ハンガリー、ポーランドの中欧3カ国のワシントン条約への加盟が正式に認められ、翌4月にはミズーリーのトルーマン・ライブラリーでのセレモニーが挙行された。EUについては1999年12月に開かれたフィンランドでの首脳会議で、従来の加盟交渉国6カ国に加えルーマニア、ブルガリア、リトアニア、ラトビア、スロバキア、マルタの6カ国と新たに加盟交渉に入ること、トルコを加盟候補国にすることを決定し、2000年2月には実際にこの6カ国との交渉に入ってEUの東方拡大は急展開し始めた。そして現在、この拡大に対応すべく12月のニース首脳会議に向けEU全体の機構改革が進みつつある。 こうした事態の進展を受け、日本側の各研究分担者はそれぞれロシアや欧州で現地調査と資料収集を行った。その結果、欧州ではEU内部に「緊急対応部隊」を2003年までに設立することを目指すが、当面WEU(西欧同盟)がNATOとの合同軍事演習などを通じて米国との協調関係を維持していくこと、バルト海沿岸諸国、特にスウェーデン、フィンランド、ドイツ、ポーランド、エストニア、ラトビア、リトアニア諸国間の地域協力がNATOやEU拡大を睨んで進展しつつあること、こうした中・東欧や欧州北部諸国の動向に対して、ロシアはNATO、EUの拡大を1997年3月のヘルシンキでの米口首脳会談以来条件付きながら基本的には受け入れているが、ロシアの場合内政的条件によって対外政策が大きく左右されることから状況は極めて流動的であること、などが報告された。また欧州側の研究分担者は、バルト三国がそれぞれの国益のもとに西側諸国と結び付きを強めている現状の詳細な分析を行った。
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