研究課題/領域番号 |
11691122
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐藤 修二 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50025483)
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研究分担者 |
杉谷 光司 名古屋市立大学, 自然科学研究教育センター, 助教授 (80192615)
平尾 孝憲 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00293689)
長田 哲也 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80208016)
田辺 俊彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (90179812)
田中 培生 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70188340)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 光学赤外線望遠鏡 / 赤外線サーベイ / マゼラン星雲 |
研究概要 |
口径1.4mの光学赤外線望遠鏡を完成させ、南アフリカ天文台に設置して試験観測を開始した。 平成11年度には経緯台方式の架台を製作するとともに、南アフリカ天文台のサザーランド観測所を訪れて望遠鏡を設置するドームについて仕様を策定した。経緯台は全体の重量や力学的安定性の上で有利な反面、赤道儀方式とは違ってインストゥルメント・ローテータが必要であり、方位軸・高度軸・ローテータすべてを計算機制御しなければならない。これらの角速度はゼロから広い範囲まで変化するので、高精度のエンコーダからの情報を使ってリアルタイムのサーボをかけてモータを制御した。 平成12年度には望遠鏡を駆動する制御系を製作し、望遠鏡全体を9月に南アフリカ天文台のサザーランド観測所に搬入して組み立てた。この作業では可視光のCCDを用いて位置が精度良く求められている星を視野に導入してその誤差を記録していくことによって望遠鏡解析を行なった。その結果、望遠鏡の構造に基いた補正をソフトウェア的にかけることによって絶対ポインティング精度として3秒角を実現した。これはこのクラスの望遠鏡として最高水準の値である。 平成12年11月には赤外線3色同時撮像カメラSIRIUSを搭載し、試験観測を開始した。これまでマゼラン雲などの試験観測を行なって、望遠鏡の追尾性能・光学性能が仕様を充分に満たしていることを確かめた。主鏡の温度の移り変わりをモニターした結果、熱的に大きな慣性をもつ主鏡からの対流による像の乱れが起こらないよううまくファンを配置してシーイングを改善する必要があることが明らかになった。この熱環境の改善によっていかにシーイングが良くなるかは今後の観測結果ではっきりとするはずである。また、主鏡カバーの形状を工夫して風に対して強い望遠鏡にするための改良も行なった。
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