国際中間エネルギーネットワークによる中間子・クォーク系核物理

2001 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 11691128
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 土岐 博 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (70163962)
• 研究分担者: 畑中 吉次 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (50144530) ; 佐藤 健次 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (60013421) ; 永井 泰樹 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (80028240) ; 中野 貴志 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (80212091) ; 藤原 守 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (00030031)
• キーワード: MESON / ハドロン / クォーク / 原子核 / JHF / クォークの閉じ込め

研究概要

原子核物理は原子核のハドロン構造の研究と核子のクォーク構造の両面の研究が必要であり、しかも常に実験と照らし合わせて理論の正しさを確かめながら進めていく学問である。
この科研費の研究計画の最終年度になっているが、世界の協力関係を作るために大いに役に立ちました。
1.MESONの次の当番研究所としてドイツのユーリッヒに決まった。委員長(Chairman)はStroherにした。
2.アメリカのワシントンでの物理学会に参加した。ハワイで開催の日米共同物理学会のプログラムを決定した。MESONに関するシンポジウムを企画した。
3.ドイツのベルリンへ出向きクォークの閉じ込めに関する議論とMESONを通しての共同研究の可能性を話し合った。
4.アメリカのインディアナ大学から教授を招き、原子核での相対論効果の検出の共同研究を行った。
5.中国の蘭州・北京等に出向き講演を行い、共同研究の推進を図った。
6.マンチェスターの国際会議に参加し中間子物理の講演を行った。
7.ドゥブナへ実験の共同研究の為に出向き、核子のクォーク効果の研究を行った。
8.理研・東大に何度も足を運び不安定核の研究やJHFのハドロン物理の研究とMESONの協力関係の確立の為の議論を行った。
これらの活動を通じて世界各地と日本の核物理の協力関係を強化できたことは非常に重要であった。また、RCNPから次の当番研究所への移行がうまくいったことも世界的協力関係を継続する意味でも重要であった。

研究成果

• [文献書誌] Y.Koma, E.M.Ilgenfritz, H.Toki etc.: "Casimir scaling in a dual superconducting scenario of confinement"Phys.Rev.. D64. 011501 (2001)
• [文献書誌] Y.Umemoto, S.Hirenzaki, H.Toki etc.: "Deeply bound pionic atoms on Beta-unstable nuclei"Nucl.Phys.. A679. 549-562 (2001)
• [文献書誌] A.Ramos, E.Oset, A.Polls, H.Toki etc.: "Anti-Kaons in nuclei and dense nuclear matter"Nucl.Phys.. A691. 258-267 (2001)
• [文献書誌] M.Fukushima, E.M.Ilgenfritz, H.Toki: "Abelian monopole and center vortex views at the multiinstanton gas"Phys.Rev.. D64. 034503 (2001)
• [文献書誌] D.Ebert, K.G.Klimenko, H.Toki: "Chromomagnetic catalysis of color superconductivity in a (2+1) dimensional NJL model"Phys.Rev.. D64. 014038 (2001)
• [文献書誌] Y.Koma, E.M.Ilgenfritz, H.Toki etc.: "WELY symmetric representation of hadronic flux tubes in the dual ginzburg landau theory"Phys.Rev.. D64. 014015 (2001)
• [文献書誌] A.Hosaka, H.Toki: "Quarks, Baryons and Chiral Symmetry"World Scientific publishing company. 379 (2001)