研究課題
基盤研究(B)
アムンセン・スコット南極点基地に設置した全天オーロラ・イメージャは、平成11年度及び平成12年度南半球冬期に於いて、全米科学財団(NSF)の技術支援者の協力を得て、極地研究所の計算機から人工衛星を介したインターネット経由で、観測を実施した。唯し、平成11年度には研究分担者の岡田雅樹と研究協力者として鈴木靖和技官、平成12年度には、研究分担者の岡田雅樹と竹下秀を、夫々アムンセン・スコット南極点基地に派遣し、機器の調整、保守、較正等を実施し、現地技術者に対しての操作訓練を行って来た。特に2年目に、新たな全天カメラの設置も行い、これまで使用していた全天オーロラ・イメージャを改修のため日本へ持ち帰った。また、回収した生データの国内での解析・研究を進め、極冠域でのオーロラ・ダイナミックスと太陽風による磁気圏応答とに関係する貴重なデータが得られ、HF帯レーダ同時観測時のオーロラ・ダイナミックスの新たな知見も得られた。これらの初期結果と観測計画立案のコーディネイトの為、研究代表者及び分担者が、米国及び欧州地球物理学会での発表、共役点の北欧や中山基地との共同観測の為に北欧及び中国へ行き、観測研究打合せ等を行った。さらに、国際標準光を用いた光学絶対値較正をドイツのマックス・プランク研究所において行った。将来に向けての南米放射線帯異常とオーロラに関する地上観測網の調査も実施した。これらの結果は、多くの論文として発表された他、南極点オーロラ全天画像としてインターネットを通して公開する事ができた。
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