研究課題/領域番号 |
11691149
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
大澤 映二 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40001763)
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研究分担者 |
保柳 康一 信州大学, 理学部, 助教授 (30202302)
千々和 一豊 山口大学, 教育学部, 助教授 (50217238)
田中 一義 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90155119)
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キーワード | 石炭 / 天然C_<60> / 石炭ガス爆発 / 隕石クレーター / 衡撃波 / 南アフリカトランパール地方 / ダイク地形 |
研究概要 |
まず前年度に引き続いて中国雲南省禄豊郡一平浪炭鉱および近傍を現地調査した。昨年度までにC_<60>を高濃度に含有する石炭はこれまでのところ一平浪炭鉱のK1b炭層中の特定地点のみしか産出しないことが明らかになったが、問題の石炭試料は採取から6年も経過しているため、今年度も現地で詳細な聞き込みを行ったにも拘わらず採掘場所を特定することが出来なかった。そこで、詳細な坑内3次元地図を入手してサンプリング個所を指定し、採炭作業を数日間止めて徹底的なサンプリングを実施して、新たに採取した多数の石炭サンプルについて詳細なC_<60>分析を行う手筈を整えた。現在も打ち合わせ続行中である。 同時に約20km離れた禄豊郡滑々石村付近に大隕石落下跡と思われるクレーター地形があるという情報を得たので、現地を訪問して隕石落下に伴って発生する衝撃波が炭層に到達した場合にC_<60>が生成する可能性を調査した。しかし、科学的証拠が乏しいことが明らかとなり、断念した。現時点においては、C_<60>生成が衝撃波に起因する事実を示唆する強い証拠があるので、炭層内における石炭ガス爆発が衝撃波発生原因ではないかと考えている。 しかし、地下深部から採取された黒鉛変態中に正方晶系C_<60>結晶が発見された事実(Novgorodova 1999)から、火山活動および水熱反応などの原因に基づく熱反応によって石炭中にC_<60>が発生する可能性も棄て切れない。そこで、挟炭層が深層火成岩直上に位置するという点で雲南省一平浪炭鉱の属する龍湛層と共通する特徴を持つ南アフリカJohannesburg近郊Transvaal,Free StateおよびNathal地方の4炭田を現地調査して試料採取を行った。特に地下深部から上昇するマグマが水平な炭層を垂直に貫通して固化する際に生じるDykeを目標とした。目的に添った試料を大量に採取することが出来、現在洗炭、分析中である。
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