研究分担者 |
白井 裕泰 共栄学園短期大学, 住居学科, 助教授 (40258926)
西本 真一 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (10198517)
佐藤 滋 早稲田大学, 理工学部, 教授 (60139516)
土屋 武 早稲田大学, 理工学部, 助手 (00318776)
中沢 信一郎 日本学術振興会, 特別研究員
|
研究概要 |
〔研究実績の蓄積の在り方] 3年計画の最終年度に当たる本研究は,過去2年間の基礎研究の継続に努めながら,総括的な研究のまとめを順次進めて行った.この基盤研究(A)は同一の研究代表者による,平成5年度からの3年間の国際学術研究「アジアの歴史的建造物の修復・保存方法に関する基礎的研究-南アジアと東南アジアの比較を通して-」と平成8年度からの3年間の国際学術研究「ヴィエトナム・フエ・グエン朝王宮の復原および修復・保存方法に関する基礎的研究」がその前身としてある.また,若手の研究分担者による関連研究計画に,科研費・奨励研究(A)「ヴィエトナム宮殿建築の木造架構法-ヴィエトナム/フエ・阮朝王宮の復原的研究-」及び科研費・特別研究員奨励費「勤政殿の復原的研究 ヴィエトナム・フエ・グエン朝王宮の修復・保存方法に関する基礎的研究」と「勤政殿の復原設計に関する基礎的研究-ヴィエトナム・フエ・阮朝王宮の復原的研究」にあり,当該研究の成果はそれらの蓄積の上に立ったものである. [研究実績の概要] 本年は,7月から9月の3ヵ月の期間に集中して現地調査の準備・実施・整理が進められた.現地調査は,総合調査の一貫として.京城と皇帝陵の配置測量,小規模宮殿建築の実測,保存センター設立の経緯,住宅の実測調査,宮殿建築群の細部意匠と漆技法,史料の読解と古写真の定点撮影,都市計画調査を試みている. また,昨年3月にまとめられた第3次調査内容の日本建築学会梗概集による論文の発表が9月に行われ,本年3月を通じて第5次調査の一部が日本建築学会関東支部において報告され,また,2002年8月の学会発表に向けた研究成果の公開内容が検討されている. 例えば,京城の配置計画が皇城の配置計画に与えた寸法計画上の影響や,宮殿の木造架構に施される細部意匠の構成要素の分類が試みられた.その他,歴代皇帝陵の配置図の作成と寸法計画の分析,個々の宮殿建築の実測調査が引き続き行われ,推定遺構尺の検証が為されている.
|